気象データベース・地上観測GWO
2018年頃まで販売されていた,気象データベース・地上観測DVDの情報です.購入者にはログインが必要な サポート があり,それも合わせると収録期間は1961年1月1日から2021年12月31日です.ただし,観測点によって開始年が異なります.このデータベースには気象SQLビュワーというソフトが付いていまして,データを簡単に切り出し,CSVファイルに出力できます.
関連WEBサイト
データーの2次利用には「気象庁提供」の明示が必要です.
2018年6月17日: 本DVDデータベースは販売が終了してしまったようです.
2023年12月17日: 購入者限定のサポートサイトから,新しい年のデータを含む,アップデート情報を入手できます.データはZIPで提供されているので,データ格納フォルダで解凍します.
データ抽出処理用のGitHub GWO-AMDリポジトリを用意しています.
インストール
最初にデータベースのインストールが必要です.あらかじめインストール先のフォルダを作成しておきます.ここでは以下のフォルダにインストールすることとします.
d:\dat\met\JMA_DataBase
DBsetup.exe を実行してデータベースをインストールします.Windows 10 ではサポートから SqlView7-v310.zip をダウンロードし,適当なフォルダに解凍します (2018.6.17: インストール用exeもありますが,これではエラーとなり,インストールできませんでした) .
気象SQLビュワーの実行
先に解凍した,sqlView7.exe を実行し,気象SQLビュワーを立ち上げます.最初に,道具 ⇒ 「環境設定」 で DB終了年 を正しく設定(2021とする)して,ビュワーを再起動します.
気象データベース抽出画面でデータベースフォルダの 「参照」 ボタンをクリックし,気象データベースのインストール先を指定します.ここで,「ファイル」 には拡張子がdatの任意のファイルを選択することでフォルダが設定されます.ここが空欄だとうまく設定できませんでした.
地上観測時別 タブを選択します(日別も同様です).全データベース項目 にチェックを入れます.図のように 「有効データ」と「閾値ソート」のチェックを外します.開始と終了の期間を指定し,観測所を指定します.全観測所を指定することも可能です.
観測所と期間と全データベース項目にチェックを入れると,リマークを含むすべてが出力できます.このチェックを外し,下の項目をすべてチェックした場合はリマークが除かれます.リマークには欠損情報等があるので,確認のため必要です.
気象データベース抽出画面の下端にある,出力先 は CSVファイル を選択します.こうすると全期間,全観測所,全データベース項目にも対応可能でした.デフォルトはカレントテーブルですが,これは抽出量が多いとすぐにメモリ不足で止まってしまいました.
気象データベース抽出画面の右下端の 実行 をクリックするとCSVファイルの保存先を尋ねる窓が開きます.ファイル名まで指定するとCSVとして保存されます.
抽出期間は複数年可能です.データ仕様が同一の期間をまとめて抽出しておくと便利です.例えば,1991年から2021年の抽出を行うことができました.ただし,非常に時間がかかりました.
データカラム
データベースの各カラムは次のようになっていました.
0 A | 1 B | 2 C | 3 D | 4 E | 5 F | 6 G | 7 H | 8 I |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
KanID | Kname | KanID_1 | YYYY | MM | DD | HH | lhpa | lhpaRMK |
観測所ID | 観測所名 | 観測所RMK | 年 | 月 | 日 | 時 | 現地気圧(0.1hPa) | 現地気圧RMK |
662 | 東京 | 662 | 2014 | 1 | 1 | 1 | 10035 | 8 |
9 J | 10 K | 11 L | 12 M | 13 N | 14 O | 15 P | 16 Q |
---|---|---|---|---|---|---|---|
shpa | shpaRMK | kion | kionRMK | stem | stemRMK | rhum | rhumRMK |
海面気圧(0.1hPa) | 海面気圧RMK | 気温(0.1degC) | 気温RMK | 蒸気圧(0.1hPa) | 蒸気圧RMK | 相対湿度(%) | 相対湿度RMK |
10080 | 8 | 53 | 8 | 61 | 8 | 68 | 8 |
17 R | 18 S | 19 T | 20 U | 21 V | 22 W | 23 X | 24 Y | 25 Z |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
muki | mukiRMK | sped | spedRMK | clod | clodRMK | tnki | tnkiRMK | humd |
風向(1(NNE)~16(N)) | 風向RMK | 風速(0.1m/s) | 風速RMK | 雲量(10分比) | 雲量RMK | 現在天気 | 現在天気RMK | 露天温度(0.1degC) |
15 | 8 | 10 | 8 | 0 | 2 | 0 | 2 | -1 |
26 AA | 27 AB | 28 AC | 29 AD | 30 AE | 31 AF | 32 AG |
---|---|---|---|---|---|---|
humdRMK | lght | lghtRMK | slht | slhtRMK | kous | kousRMK |
露天温度RMK | 日照時間(0.1時間) | 日照時間RMK | 全天日射量(時別値 0.01MJ/m2,日別値* 0.1MJ/m2) | 全天日射量RMK | 降水(0.1mm) | 降水RMK |
8 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 2 |
この中で,RMK はRemark(備考)で,整数が入り,それぞれの数値の意味は以下の通りです.このうち,RMK値が0,1,2の場合は何らかの欠損値処理か,確認が必要であり,RMK値が6の場合は測定値を0に置き換える必要があると判断しています.RMK値が2は多数存在します.例えば全天日射の場合,夜間は観測していないため(というか,日射は存在しないですね),RMK値は2であり,値は0が入っているようです.また,雲量は観測していない時間については,RMK値が2で,値は0が入っているようですが,本来これは0でないはずです.雲量が重要であれば,特に全天日射が0より大きいときには,前の観測値を外挿する等,工夫が必要と思われます.
RMK整数 | 意味 |
---|---|
0 | 観測値が未作成の場合 |
1 | 欠測 |
2 | 観測していない場合 |
3 | 日の極値が真の値以下の場合,該当現象がない推定値の場合 |
4 | 日の極値が真の値以上の場合,該当現象がない地域気象観測データを使用する場合 |
5 | 推定値が含まれる場合,または24回平均値で欠測を含む場合 |
6 | 該当する現象がない場合(降水量,日照時間,降雪,積雪,最低海面気圧) |
7 | 日の極値の起時が前日の場合 |
8 | 正常な観測値 |
9 | 日の極値の起時が翌日の場合,または1990年までの80型地上気象観測装置からの自動取得値 |
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